月刊「美じょん新報」 [Vision-Shinpou]
【発行案内】 9月20日号「美じょん新報」
○巻頭特別インタビュー :
日本画家 平松礼二
「時代の表現者として
本物の引用源であるために」
○[評壇]5月の展覧会から:瀧 悌三
【出版案内】 月刊「美じょん新報」
美術界・書道界の“今”をお伝えする月刊誌。
毎号トップ特集では、大物作家や業界トップを迎えてのインタビューや対談を企画。他紙にない豪華執筆陣が美術・書道界の旬の話題に迫ります。
発刊のことば
近頃、噂話として耳にした説に、こういうのがあります。
「五百年に一度、地殻変動のような大乱があり、時代を尖鋭に画す。この前の大乱は、十一年続いた応仁の乱。この乱は、乱以前の守護大名時代を消滅させ、乱後の戦国大名時代を創出した。この乱を境に、旧代は決定的に去って再び戻ることはない。それから五百年後の今日の平成不況は、これまた応仁の乱に相当する地殻変動的な大乱。既に十年の歳月が流れ、十一年目にやがて入るが、この不況は、不況前と不況後を決定的に画し、古い不況前とは全く別の新時代を発足させる。」
以上であります。
仮に、この説を信じるとすれば、これからの、二十一世紀の時代は、私どもの創造を超えた得体知れないもので、不安におののく外ありませんが、そういう新時代では、美術はどのように変貌していくのでありましょうや。正直申して、私どもの智恵では、とてもとても、見当もつきません。 しかしながら、およそ百年前を振り返ると、こういう美術観に出会います。美術新聞のはしりの「美術新報」創刊号(明治三十五年三月十日付)に載った文です。より具体的に言うと、その第一面の巻頭を飾った「発刊の趣旨」の、書き出しのところです。
「美術は国家の精粋也。国家の理想也。社会の趣味也。文明の光華也。時代の精神也。貔貅(兵士)百万、艨艟(戦艦)山の如く、其武は以て世界に横行するに足るも、農工商業大いに進歩し、積累薀蓄、其富は以て列国に冠絶するに足るも、其美術の以て之に伴ふもの無くんば、其国民は未だ世界に向かって(自らを)誇りと為すに足らざる也。人は固より麺麭(パン)のみに由りて生活するものにあらず。麺麭以上至高至大、至心至善なる理想無くんば、是れ其社会は没趣味なりと謂はざる可からず。而して美術は理想の代表也。」
この文は、一読素朴な趣ながら力強い調子に満ちています。再読三読すると、富みを積みながら美術に成果のはかばかしくない平成日本の衰退ぶりを、ぐいと突く観もあります。古風のうちに新鮮さが覗き、志高らかで、鼓舞するものがあり、勇気づけられます。
その「発刊の趣旨」は、美術新報が情報と論説の冊子としてスタートすることを結論的に声明しますが、以上のような美術を理想の代表と定義する見解に立って、同新報の活動が国民の品性を高め、国風を養い、社会の安慰を供することを期する旨、謳っています。
私どもは、この美術新報の発刊精神に大変共鳴しまして、その精神を継承するべく美術新報同様の情報と論説の小冊子「美じょん新報」を、ここに発刊することにしました。従いまして、私どもの「美じょん新報」は、言わば明治の古きに立ち返っての出直しであり、そういう在り方が、得体知れない新時代に果たして通用するのかどうか、今は、全く判りません。しかし私どもは、精一杯頑張ります。宜しく御声援御愛顧のほど、広く広く呼びかけるものであります。
(創刊 1999年10月)
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